ガン・ボケ・血管予防 健康寿命

ボケ予防の為の コグニサイズ とは

古林 茂樹
Written by 古林 茂樹

コグニサイズ とは、国立長寿医療研究センターが開発した運動と認知課題(計算、しりとりなど)を組み合わせた、認知症予防を目的とした取り組みの総称を表した造語です。英語のcognition (認知) とexercise (運動) を組み合わせてcognicise(コグニサイズ)と言います。

コグニサイズ の効果

コグニサイズは、認知トレーニングと運動を同時に行うデュアルタスク(2つの作業を同時に行うこと)によって、脳の活動を活発にします。愛知県大府市で行われた研究によると、脳画像や認知機能テストなどで軽度認知障害(MCI)と判定された高齢者のうち、コグニサイズをしたグループでは、記憶力テストの成績が良くなり、脳の萎縮の進行が抑えられていたことが発表されました。

(※) 調査協力者:愛知県大府市在住の高齢者100人 調査方法:上記協力者100人を50人ずつの2グループに分け、片方は6カ月間にわたって週2回、1回90分間のコグニサイズやストレッチ、筋トレを実施。
もう片方は、同じ期間に介護や病気の予防に関する健康講座(60~90分)を2回行った。

また、コグニサイズの参加者からは以下のような感想が出ています。
★ コグニサイズを始めてからよく歩くようになった
★ 酷かった肩こりが治った
★ もの忘れが少し改善したと感じる
★ 集中力が以前より持続するようになった

身体と頭を一緒に動かすことで、身体機能の維持向上だけでなく、「楽しむ」気持ちが生まれ、脳にポジティブな効果を与えているのが分かります。

コグニウォーキングとは

もし、ウォーキングを習慣にしているなら、『コグニウォーキング』 からはじめるのもいいですね。 コグニウォーキングは、ウォーキングをしながら、 「俳句を考える」あるいは「100から7ずつひいていく」「ナンバープレートの数字を覚える」 とか「30から逆に数える」といったいうやり方が、特に一人のときなどいいと思います。

但し 行う上で、気をつけたいポイントは
★ 上半身を起こし、視線は前を向く
★ おなかに力を入れ、腹筋を意識する
★手をしっかり後ろに振りながら歩く
★ いつもより大股で歩く
★ しっかり蹴りだし、かかとから足をおろす

パートナーと協力しながら『コグニウォーキング』

コグニサイズ

「歩くことは認知症の進行を遠ざける」とか、
また逆に、「寝たきりになると、認知症が一気に進行しやすい」、
こういったことが最近の研究結果で明らかになりつつあります。

なぜかって、歩行が脳内のアセチルコリンを活性化し、血流を良くするからです

歳を取ると、脳内の血の巡りが低下します。一方、物事を記憶したり、判断したり、脳の機能を正しく使うためには、脳血流が活発でなくてはいけません。この血流に重要な影響を及ぼしているのが、脳内の神経物質であるアセチルコリンです。アセチルコリンの働きを高めると、記憶をつかさどる海馬や、大脳皮質の血管が広がり、血流がよくなります。そして、このアセチルコリンは、「歩く」ことで活性化するのです。

コグニサイズはボケ予防にも大変効果があること、お分かりになっていただけたと思いますが、あくまで無理はせず、根気よく、コツコツと続けることが大事なのですね。特に、今まで運動する習慣がなかった人が急に張り切ってしまうと、思わぬ事故につながったり、体を痛めてしまいがちです。注意して適度な運動にとどめるようにしたいですね。

いったん認知症になってしまった以上、 現段階の医学でも 治療不可能な あの恐ろしい認知症をコグニサイズで防ぎ、 いつまでも正常な脳機能でいこうではありませんか?

また我々高齢者にとって、運動を頑張りすぎても逆効果になってしまうこともあります。 

トレーニング後の足の疲れを癒すのに、『フットエアーマッサージャー』、こちらをどうぞ

 

 

運動強度を表すメッツとはの詳しいページは⇒こちらをどうぞ

また関連記事で有酸素運動のガイド、詳しくはこちらもどうぞ

About the author

古林 茂樹

古林 茂樹

1946年(昭和21年9月16日)、長野県生まれ、紆余曲折の末、古希を迎えた70歳からbloggerとなり、現在ちょうど4年目(Sept.30,2020)だが、いまだ試行錯誤の毎日、だが、ヤリガイがあり、縄跳び、swimming, & ワインと共に楽しく、happyな毎日です。
I'v lived a life full of ups and downs, and turns and twists, however, I'm happy.