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ロマネ・コンティ ! 10億円の味って?

古林 茂樹
Written by 古林 茂樹

バッカス(ワインの神)からの賜りもの、 ロマネ・コンティ って?

世界一高額なワインとも言われるロマネ・コンティ。
ワインをあまり知らない方でも、その名を聞いたことがある方は多いと思います。

そして実際にその値段を知った方の多くは「今やスーパー・コンビにでは500円前後のワインがいっぱい店頭に並べられてる時世に、なぜこんなに高いの?」と質問を持たれてる方々がいるのではないでしょうか?

ロマネ・コンティの価格の理由について記された記事もあちこちの媒体で目にされてると思いますが、ここでは2017年の最新データを元に説明させていただきます。

ロマネ・コンティは世界一高額なワイン

 
よく「世界一高額なワインはロマネ・コンティ」と言われますが、それは単なる噂ではなく事実です。

事実 オークションでも最高値をつけた世界最高峰のワインとも言われています。

例えば、競売大手サザビーズは、2014年10月 香港で行われたロマネコンティ

ボトル114本のオークションで1255万6250香港ドルで

当時のレート換算で約1.8億万円の史上最高額となったことを発表されています。

円に換算して一本あたり約160万円で、1グラスあたり約19万円

そんなグラスが目の前にきても、しびれて喉を通らないのではないでしょうかね?

それではロマネ・コンティのマーケット価格は?

 

世界最大規模のデータベースを誇るワイン検索サイト「wine-searcher」にて、ロマネ・コンティの現在の平均価格を調べてみました。

2017年1月16日時点でのロマネ・コンティの平均価格は、なんと約160万円です。
これは決してケースでのお値段ではありません。750ml、1本でのお値段です。

さらにそのお値段は変動が激しく、基本的には上昇傾向にあります。
実際、過去のデータを調べてみると、2002年時点ではロマネ・コンティのお値段はだいたい40万円程度となっています。(世界の名酒事典2002年版より) つまり 15年間でお値段が約4倍も上がっていることになります。

なので念のためAmazonでも価格を調べてみましたが、出品されていた18本のロマネ・コンティ全てが100万円を超えていました。しかもその内訳は、18本中、100万円以上が5本、200万円以上が13本と、200万円を超えるものが多いという結果でした。

それでは ロマネ・コンティが高額な理由は何なんでしょう?

★ 理由①   超少量生産による希少性

ロマネ・コンティ

まずロマネ・コンティとは、フランス・ブルゴーニュ地方の「ヴォーヌ・ロマネ」という村にある「ロマネ・コンティ」という名のブドウ畑から作り出されるワインを言います。
畑の名前が銘柄名になっているのですね。

それでこの畑がどれくらいの大きさかというと、その大きさはたったの1.81ヘクタール。この1.81ヘクタールというのは異常な小ささで、東京ドームの半分にも満たない小ささです。(東京ドームは約4.7ヘクタール)
他のワインを見てみると、例えば日本でも有名な高級ワイン「シャトー・マルゴー」でも82ヘクタールの畑を有しています。(条件が違うため一概に比較はできませんが)

たった2ヘクタール弱の畑から、おそらく世界で最も知られているワインが作り出されているわけです。

さらに、その畑から作られるロマネ・コンティの生産数は年間約6,000本と言われています。シャトー・マルゴーですら年間約35万本生産していると言われています。

おそらく世界で最も知られているワインが、年間たったの6,000本しか作られていないのです。

★理由②   圧倒的な人気とブランド力

「ワインの銘柄はよく知らないけどロマネ・コンティだったら知ってる」という方は多いでしょう。
ロマネ・コンティには圧倒的な知名度があり、それに比例して人気も圧倒的なものがあります。

知名度、人気、そして少量生産による希少性、これらによってロマネ・コンティには圧倒的なブランド力が備えられています。

よく「ロマネ・コンティはロマネ・コンティであることに価値がある」と言われます。ロマネ・コンティがダメだったら他のワインにしよう、ではダメなのですね。つまり、代えがきかないワインというわけです。

そのようなワインを、世界中の王族やセレブなど億万長者が欲しているのです。

★理由③   DRCにしか作れない(「DRC」とは【Domaine de la Romanee-Conti】頭文字を取ったもので、有名な『ロマネコンティ』を生産しているヴォーヌ・ロマネ村にあるドメーヌ(生産者)の名前です。 … 中世の頃、ロマネコンティとロマネ・サンヴィヴァンの大部分は「サン・ヴィヴァン修道院」が所有していました)

前述のようにロマネ・コンティは「ロマネ・コンティ」という名のブドウ畑から作り出されています。

実はフランスのブルゴーニュ地方では、名前のついた一つのブドウ畑を区画ごとに分けてそれぞれの別の生産者が所有する、という方法が一般的です。
例えば「リシュブール」という名の畑は、複数の生産者が所有しています。畑の名前が銘柄名になるので「リシュブール」の名がついたワインは生産者の数だけあり、それぞれラベルや値段が異なるのです。

ワインの銘柄名についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒シャブリやキャンティなど…なぜワインは同じ銘柄名のものが多数あるのか?

しかし、ロマネ・コンティの場合、その畑をある生産者が独占所有しています。
その生産者の名はドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ、通称DRCです。

ワイン業界ではもはや伝説的な生産者で、ロマネ・コンティ以外にも7つの銘柄を生産しているのですが、どれも高価で基本的に10万円以上で販売されています。

そのDRCが独占的に生産するのがロマネ・コンティなのです。DRCが独占しているので競合は存在せず、価格は自由に決められるということになります。

まとめると

 
「年間約6000本という希少性」
「圧倒的なブランド力で世界中のセレブが欲している」
「DRCの独占市場で代えがいない」

これら3つのまとめると、ロマネ・コンティが高額な理由は、需給バランスの崩れにあります。
需要と供給のバランスがおかしなことになっているのですね。

基本的にモノの価格は、需要と供給のバランスに左右されます。
ロマネ・コンティの場合、需要に対して供給が足りていません。

さらにその需要の対象、つまり欲しているのは世界中の億万長者。
世界中の億万長者が「私も欲しい」と少ないモノを争っているわけです。
値段が高くなるのは、ある意味当たり前だとお分かりいただけると思います。

ロマネ・コンティがなぜ高いのか、主な3つの要因をあげてきましたが、
理由はシンプルで、圧倒的なブランド力と希少性による需給バランスの崩れでしたね。
それを世界中の億万長者が欲しがっているから高額になるわけです。

 

それで 10億円のロマネ・コンティって??

商品番号:1945DRC  価格:999,999,999円(税込1,079,999,999円)

 一瞬目を疑う、何度も数字の桁数を数えてしまいそうな商品が楽天市場にあります。ホンダジェット(小型ジェット機)でも、約6億円で買えるこのご時世でこれだけの高値がつく商品は一体なんなのでしょうか。

 ピカソの絵画? 確かに、ピカソが描いた「泣く女」は先日東京で行われたオークションで、10億円で落札されました。でも、おそらくピカソの絵画はオークションでしか買えないでしょう。

 実は、この10億円商品の正体はワインです。3リットル瓶ではあるものの、たった1本でこの価格がつくワインの名は「ロマネ・コンティ 1945」。飲んだことはなくても、名前だけは聞いたことがありませんか? フランスはブルゴーニュ地方・ヴォーヌ・ロマネ村の最高峰の赤ワインです。

 最高峰といえどもたかがワイン1本になぜこの価格がつくのか。そもそも、ワインの価格はどのような要素によって決まるのか。単純な需給だけでは決まらない「ヴィンテージ価格のミステリー」をひもといてみましょう。

このワインが 高額な理由として

・世界最高峰のワインとされるロマネ・コンティであること
・1945年ヴィンテージが、20世紀最高の出来栄えだったこと
・1945年のロマネ・コンティの生産本数が極めて少なかったこと
・1945年の前と後ではブドウの木が異なること
・3リットル瓶であること(瓶のサイズが大きい程価値が高い)。さらに、1945年の3リットル瓶は2本しか造られておらず、現存するのは世界でこの1本だけであること

 いかがでしょうか? 「だからって、10億円はないでしょ!」と多くの方がきっと思うはずです(私も実は内心思っています・・・)。

 ワインの原料は100%ブドウです。通常ワインは、1.2キロ~1.5キロのブドウから約1本(750ml)造られます。3リットル瓶は4本分ですから、4.8~6キロのブドウを使って造られたとすると、10億円ワインの原料ブドウの1キロ当たりの価格は……なんと2億~2億5千万となります。いくら手塩にかけて栽培したブドウでも、1キロ2億円以上はありえないでしょう。

 ところが、ブドウがブドウ酒になった途端、あながちありえない話ではないのです。ということは、原料以外の製造コストに秘密があるのでしょうか。

 まずは、原料以外の製造コストの差はどこで生じるのか、1例を挙げて見てみましょう。

1000円以下のワインにオーク樽の香りはあり得ない?
 ワイナリーを見学して一番目につくもの、それは薄暗いセラーのなかで鎮座するオーク樽です。

 オーク樽が1つもなく、ステンレスタンクだけしかないワイナリーだとしたら、少し興ざめですよね。でもすべてのワインにオーク樽が使われているわけではありません。赤ワイン、特に熟成タイプの赤ワインにはオーク樽は不可欠ですが、一部の品種を除いて、多くの白ワインはオーク樽を使わないでも素晴らしいワインに仕上がります。オーク樽は決して安い買い物ではありませんから、使わなくても良いワインができるのならば、それに越したことはありません。

 オーク樽の価格もピンからキリまでありますが、平均すると1樽(容量225リットル)フランス産で約15万円、アメリカ産で10万円もします。樽由来の香りや成分は使用すればするほど抽出されなくなるので、いわゆる高級ワインといわれるものは、主に新樽で熟成されることになります。するとどうなるでしょうか?

 毎回新樽で熟成されるワインの製造コストは、ステンレスタンクや使い古しの樽で熟成されるワインよりも当然高くなります。つまり、1樽でワイン約300本分ですから、最低でも1本当たり「500円」を製造コストに上積みしないと、樽のコストを回収できないことになるからです(15万円のフランス産オーク樽で計算した場合)。だとしたら1000円以下のワインにオーク樽の香りはありえないはずです。

 ところが、です。1000円以下のワインにも、たまに500円クラスのワインにだって樽香がしっかりついていたりします。不思議ですよね。

 では種明かしです。樽香のもとは、「オークチップ」です。

 オークチップとは、オークの樽材をチップ状にしたもの、すなわち木片のことです。この木片をまとめて袋に入れて(目安としてリッター当たりオークチップが4g)ティーバッグのようにワインの入ったステンレスタンクに投入するのです。すると1週間くらいで少しずつ樽香がワインに溶け込むというわけです。

 大金を払って樽を購入しなくても、この「オークチップ」さえあれば、ステンレスタンクの中で眠るワインがお安く、そして手っ取り早く樽香のついたワインへと変身するのです。

やや人工的に感じるかもしれないが…
 もちろん本物の樽の中でじっくり時間をかけてつけられた樽香とは違い、やや人工的な樽香のように感じますが、それはそれで致し方ないことかもしれません。逆に、そうでなければ樽メーカーだって困ってしまうことになるでしょう。

 この「オークチップ」、日本では今までワインでの使用は認められていませんでしたが、今年の4月に使用が解禁になりました。今後は「オークチップ」で樽香をつけた、低価格の日本ワインが出回ることになるかもしれません。

 新樽を使う、使わないで製造コストが1本に付き「500円」も違う、それってすごいですよね!と言いたいところですが、こんな声も聞こえてきそうです。

 「新樽を使う、使わないで製造コストが違ってくるのは当然わかるけど、同じ品種で同じヴィンテージのワインなのに、片方は5千円で、もう片方は5万円。この差って、「500円」うんぬんじゃないと思うけど、いったいどういうこと?」

 鋭いご指摘ですね。たしかに5千円クラスのワインならば、新樽を使っている可能性は大ですし、そもそも価格差が4万円以上もあるのですから、「500円」分の差が、あろうがなかろうが関係ないわけです。

 いったん原料ブドウの話に戻りますが、たとえば1本の樹に成らせるブドウの量を極端に制限したり(量が減るほどブドウ1粒あたりに行きわたる養分が凝縮されます)、搾汁率(ブドウまたはもろみを搾ってどれだけの果汁または赤ワインを取るか)を低く抑えたりすることで、できるワインの量が少ない分、当然コストは高くなります。それでも数万円の差が生まれる理由としては、新樽使用の有無同様、考えにくいものですよね。

 ワインは「ブドウ果汁だけで造られる」。ブドウ酒というくらいですから、当たり前といえば当たり前なのですが、日本酒やビールと比べてみると、ワインの「特殊性」がわかります。

 日本酒の原料は「米」、ビールの原料は「麦芽」や「ホップ」。ブドウのようにいくら絞っても、液体になりません。

 では、どうするのか? 「水」を加えるのです。品質がつねに一定している大量の「水」を加えることで液体になるので、品質を一定に保ちながら、繰り返し大量生産することが可能になります。同じ銘柄のビールが、いつ飲んでも味が変わらないのはそのためです。

 その点、ワインは「水」を一切加えずに、品質がつねに一定ではない果汁100%で造るので、日本酒やビールのようにはいきません。つまり、ワインは基本的に「同じものは2度とは造れない」のです。

 もう1つ重要な「特殊性」。それは、瓶詰め時の状態にあります。日本酒もビールも品質がピークを迎えた時、すなわち製品として「完成品」となった段階で瓶詰めされます。瓶詰めをした時点が1番おいしくて、時間が経つにつれて品質は下り坂になります。

 一方のワインはというと、ほとんどの白ワインや早飲みタイプのデイリーワインは別として、瓶詰め時点では「今飲んでもおいしい(またはあまりおいしくない)が、これから先にもっとおいしくなるであろう」というピーク前の状態、つまり、いまだ発展途上の「未完成」状態で瓶詰めされることになります。

「希少性」と「投機性」

 これらのワインの「特殊性」から、ワインの価格を押し上げる2つの要素が生まれることになります。

 それは「希少性」と「投機性」です。

 「同じものは2度とは造れない」から、評判の良いワインは必然的に需要過多になります。売り切れても諦められない消費者は、プレミアムを払ってでも買おうとします。すると次第に市場での価格が上昇していきます。

 ワイナリー側としても、毎年発売後にすぐに売切れが続くと、極端な話、1年間売るものがなくなってしまいます。そこで、在庫を少しでも長く持たせるために、製造コストに関係なく値上げをするワイナリーも出てきます。

 「これから先に、もっとおいしくなるだろう」このような期待値をふくらますことができるのが、ワインという稀有な商材です。ヴィンテージ・チャートや評論家の評価一つで、市場価格が大きく変動する「投機性」のある商材に、もはや製造コストの概念はありません。

 この「希少性」と「投機性」を兼ね備えたワインは、「いくらで売れば利益が出るのか」という発想ではなくて、「いくらまでなら(値上げをしても)売れるのか」、つまり「言い値」と言ってもいいのかもしれません。

 もちろん、ほとんどのワインの価格が、製造コストに適切なマージンを乗せたものであるはずですが、1本数十万から100万円以上するようなワインの価格の中には、残念ながら「希少性」と「投機性」を盾に、「言い値」になっているものもあるようです。

ローマ神話のワインの神(ギリシア神話ではディオニューソス)からの正に

頂き物と言っても過言ではない ロマネ・コンティ! 

今回お奨めロマネ・コンティの1945年もの。もともと年間6000本ほどしか製造

されないロマネ・コンティですが、1945年は疫病と霜害の影響で、わずか600

本ほどしか出荷できなかったそうで、その希少価値もあり、2011年にスイスで

開催されたクリスティーズのオークションでは、109000フラン(当時のレート

で1030万円)の値がつきました。

1945年は、第2次大戦中、そんな大混乱最中にブドウは育ち、終戦時に産声を

あげた、そしてこのワインは 1945年が20世紀最高の出来栄えではあったのです

が、 1945年の生産本数が極めて少ないことで、大変まれにみる貴重なワインに,

それ故、現在は世界的な文化遺産のワインに登録されています。

そして通常は720リットルなのに、このワインの容量は、これは3リットルの

大瓶で、僅かな生産で本数も少ない中、機長さんが両手に2本の瓶を抱えて

日本に持ち返ってくれたワインで、そのうち一本はもう飲み干されてしまい、

今は日本に残り一本のみなんです。

 

そんな世界一 世界的な文化遺産のワインを、あなたの人生最も記念すべき

特別な日に、いつしか日の目を見るワインとして、あなたのワインセラーに、

そっと寝かせておいて頂けたら、如何でしょうか!

 

価格もご相談次第ということですので、お話されるだけでも価値があるワインではないでしょうか? 以下の画像をクリック、どうぞ。

万が一、飲みすぎで二日酔いの折は、こんな記事の一読をお勧めします。

About the author

古林 茂樹

古林 茂樹

1946年(昭和21年9月16日)、長野県生まれ、紆余曲折の末、古希を迎えた70歳からbloggerとなり、現在ちょうど4年目(Sept.30,2020)だが、いまだ試行錯誤の毎日、だが、ヤリガイがあり、縄跳び、swimming, & ワインと共に楽しく、happyな毎日です。
I'v lived a life full of ups and downs, and turns and twists, however, I'm happy.