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森林浴でリフレッシュしよう!

古林 茂樹
Written by 古林 茂樹

まだ5月と言うのに、日本各地でもう30゜C 以上 (90゜F 以上) 温度計はうなぎのぼり、昨日まで むしろ涼しさを感じていた日々だった故、体調管理が心配な時期になりましたが、皆さんお元気ですか? 今日はそんな日のためにもぴったりの『 森林浴 』について話してみようかと思います。

森林浴

なくてはならない植物の存在

人類が地球上に出現する以前から、植物は地球の「住人」でしたんですよね。

人類が誕生して数百万年。私たちはこの間ずっと植物と付き合ってきた。と言うよりも植物に育まれ、守られてきた存在です。

しかしながら、近年、特に科学技術の発展、文明の進歩という名目で、私たちの生活から森をはじめとする大自然が「隔離」された都会生活が一般的になっています。

そのためと思われるさまざまな新しい病気、例えばアレルギー性疾患の花粉症など、昔なかった病気で、都会化されていない地域では発症率が極めて低いというものが増えていることはよく知られているところですね。

ところで、大自然の森林の中に足を踏み入れると都会のストレスから解放されるだけでなく、心が安らぎ、頭がすっきりしたり、また肉体的な運動量の割にぐっすり眠れ、疲れが残らないなど心身が癒されます。

このような森林浴の心地良い経験は一度ならず誰にもあるのではないでしょうか?

それでは、『 森林浴 』とは一体 何々でしょうか?

『森林浴』という言葉を聞くと、多くの皆さんは「爽やかな空気の中、木の香りに包まれ心も体もヒーリングされリフレッシュ」というイメージを思い浮かべると思います。

たしかに 現在では、『森林セラピー』、『森林医学』という言葉もあるように『森林浴』のストレスの軽減、免疫力の向上などの効果が様々な実験により科学的に分かってきました。

木の癒し効果の正体『フィトンチッド』とは

このような『森林浴』の効果は、様々な要因がありますが、もっとも大きな要因が木が発散している『フィトンチッド』という成分です。『フィトンチッド』とは、一言で言うと『木の香り』です。

動くことのできない樹木が、外敵から身を守るために作り出している物質で、動物や昆虫に食べられないための接触阻害作用、病害菌に感染しないように殺菌、殺虫を行う作用があるんですね。

外敵にとっては、有害な『フィトンチッド』ですが、私たち人間にとっては、様々な効果が得られる非常に有益な物質なんです。

リフレッシュ効果

森林浴の爽快感はどなたでもご存じだと思います。自律神経の安定に効果的と言われ、肝機能を改善したり快適な睡眠をもたらすことも知られています。

(ストレス負荷後の血漿カテコールアミン濃度)

フィトンチッド空間では、血液中のカテコールアミン濃度を20%減少させることが確認されています。(島根大学医学部実験データより)

カテコールアミンとは?

カテコールアミンとは、チロシンから誘導されたカテコールとアミンを有する化学種で, 多くの神経伝達物質等(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)などの、カテコールを分子内にもつアミンの総称です。

副腎髄質および体内の神経細胞で生成・合成される神経ホルモンのことで、ストレス反応に重要な役割を果たすほか、神経伝達物質としての機能を持っています。

カテコールアミンが過剰に放出されると、重度の高血圧や過度の発汗、頭痛、動悸などが起こり、また精神的にも興奮し、パニックに襲われたような感覚に陥りやすくなります。

逆に、カテコールアミンが不足すると、抑うつ状態を招きやすくなります。

現代人の多くが何らかのストレスを抱えつつ過ごしていますが、ストレスを感じると分泌されてしまうのがカテコールアミンなのです。

カテコールアミンには、血圧を高めてしまう作用があります。そのため、ストレスから起こる悪影響だけでなく、高血圧による影響まで出て

きてしまっているのです。

高血圧は動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの危険因子としても要注意の病気ですし、糖尿病との合併症も起こしやすく、なるべくカテコールアミンを分泌させないような生活をすることが大切です、とはいえ、なかなかストレスを避けるのは難しいもの。そこで役に立つのが、タウリンのカテコールアミン抑制効果なのです。

抗菌・防虫

食品への防腐、殺菌を始め、部屋や浴室のカビ、家ダニなどへの防虫にも効果的です。

抗菌作用は、人体を蝕む病原菌にも有効です。人体に安全な天然物質ですから、副作用の心配がなく穏やかに作用します。

消臭・脱臭

森林へ行くと、悪臭の原因となる動物の死骸や枯れた木などがあるにもかかわらず、爽やかな空気が広がっています。森林には空気を浄化したり、悪臭を消す働きがあります。こうした消臭作用は身近な生活臭に効果的なんです。

言い換えますと、大自然の森というものは、我々の力の及ばないものを持っているんですね。例えばですが、富士山の麓、青木ヶ原で行方不明になった(自殺?)人を発見するのは難しく、訓練された犬でさえもわからない。

これはつまり、都会でモノが腐っていると悪臭を発しますが、森の中では全くと言ってよい程、ほとんど悪臭が出ないからです。その後、発見されるのは、長い時間が経ち、白骨化してからということがほとんどかと思います。

これはなぜでしょうか。

ひとつは樹木の成分、「フィトンチッド」が消臭しているということが一番かと思います。

 

そして もうひとつは、森の中には悪臭を出す腐敗菌が少ないということですね。

片や、我々の生活の場ではモノが腐ると明らかに臭いが出てくる。この菌叢の状態は、我々が見えない部分ですが、悪臭の有無でその違いを想像することはできます。

こんなことが、今の文明社会(都会)に植物を取り込む、都会を森にしようという発想の原点なのです。それ以外にも近年の研究によってフィトンチッドの様々な健康効果がより明らかになってきており、人体にとって非常に有益であることが証明され始めています。

欧米諸国では「森林セラピー」として医療現場での活躍が始まっており、行政や研究機関による協力体制が整えられています。

森林セラピー先進国であるドイツでは、健康保険が適用されるほど免疫力の改善に期待が高まっています。

人体に対しては有益で、わたしたちの生活に広く有用であることが経験的によく知られてきました。

フィトンチッドをわたしたちの身近な暮らしのなかに取り入れることによって、さまざまな効果が得られるのです。

また ヒノキにも下記のような特徴が

1、「癒やしの効果」
ひのきの爽やかな香りは、自律神経を安定させ、集中力を高める効果があると言われています。

2、「殺菌効果」
ひのきの成分には、殺菌効果や防腐効果があります。これは、自らの樹木を有害な細菌や昆虫から守るために作られた天然の成分です。

3、「消臭効果」
森の中には本来、動物の死骸や排泄物などさまざまな匂いがしてもいいはずですが、森に入ってもそれが気にならないのは、フィトンチッドに空気を浄化する効果があるためです。

伐採後も効果は持続

『フィトンチッド』の効果は、木を伐採し木材になっても持続します。昔から、ヒノキなどの木のまな板が使われているのは、『フィトンチッド』の抗菌作用があるからです。住宅では、構造材にフィトンチッドによる抗菌性を持つ木を使うことで長持ちします。

また、内装に木を使えば、そのリフレッシュ効果、抗菌・防虫効果、消臭効果が得られ、自宅にいるだけで毎日『森林浴』をしているような爽やかで快適な暮らしを送ることができます。

併せて、マインドフルネスもどうぞ

About the author

古林 茂樹

古林 茂樹

1946年(昭和21年9月16日)、長野県生まれ、紆余曲折の末、古希を迎えた70歳からbloggerとなり、現在ちょうど4年目(Sept.30,2020)だが、いまだ試行錯誤の毎日、だが、ヤリガイがあり、縄跳び、swimming, & ワインと共に楽しく、happyな毎日です。
I'v lived a life full of ups and downs, and turns and twists, however, I'm happy.